もっと瞳が必要なのだ。

かつて、M;tGの黎明期に、Anson Maddocksがイラストを描いた、黒の優秀な除去呪文があった。たった黒マナ1つで、対象としたクリーチャーのアンタップを妨げるエンチャントだった。

 

それは、低コストで優秀な除去呪文としてだけでなく、かつては解釈の違いで無限マナを容易に生み出すことができる(Wild Growth重ね張りからのLey Druid、もしくはウルザ地形を揃えてからのLey Druid)など、強力な呪文の一つで、つけるクリーチャーによってはまるで本来のアンタップコストを踏み倒すかのような動きをすることもできた。

 

オレが、初めてのHowling Mine環境下でドローして引き当てたカードは、1つが死にドローで、もう1つは現状を打開する可能性を持っていた。そいつは、まだレギュレーションがさだまっていない現時点では、どういう動きができるかわからない。可能性を秘めていることは否定しない。現行環境は多様化している。しかし、予後は限りなく不良だ。

 

 

世界とは、不公平だ。我々のような存在がいてバランスが取れているのだとしたら、なんとこの世は絶望的なことか。

 

せめて、穏やかな人生を。その願いは、ある意味で受け入れられつつあり、ある意味では悲しいほどに打ち砕かれつつある。