浜。

北向きのホームポイントにとって、北風が常に吹き続ける状況は厳しいコンディションになっていた。仕方ないのでSUPはあきらめ、北風でも出られる地点を探して、南向きで北に山を背負う浜に行ってみた。

様子見ということで、ウエットを着て泳ぎだした。超浅瀬に良型マゴチを発見するも、砂地がなかなかなくキスなどの魚影が見えない。岩礁帯が広がり、根魚のストックは豊富そうなエリアではあった。

キスが見えないのでしばらく泳いで上がってみた。

ら、はたして。

漁師さんらしき二人組に呼び止められ、ウエットを着て海に入っていることをとがめられた。とってはいけないもの、やってはいけないこと、あくまでも法令上の、を把握しているつもりであるからこそ、悪いことをしているわけではないのではい、はい、と聞いていた。

しばらくすると、漁船がやってきた。大きな港がすぐ近くにあるけど、ここはもうそことは違う管轄エリアらしい。漁師さんから“怪しい奴ら(密漁者の可能性があるやつら)がいるから船を回してとっ捕まえてくれ”という連絡があったのかもしれない。ぐるりと回り込んでやってきたのだろう。

今回のことで考えさせられたのは、やはり、こちらは全く密漁者ではなくルールの範囲内で遊んでいたつもりでも、漁師さんや漁村の住人の方から見ると、そんなのは判別できず、十把一絡げに“悪いかもしれないやつ、イコール、グレー”にしか見えない。他人の心の中はのぞけないからだ。疑わしきものは罰す。そのせいで、船を出す労力をかけたり、油を燃やしたりさせてしまうのは、全くもって良いことではない。

また、見つけられない範囲に密漁者が入り込み、資源をかっさらっていくことも当然あるんだろう。

総じて“いつの季節であろうと、よそ者が海に入るのは禁止、閉め出す”となってしまうこともあるだろう。そんなことになったら、魅力半減だ。移住のメリットも低下してしまう。

少なくとも、たとえ自分が悪いことをしていなくとも、磯がらみのエリアで海に入るのは最小限にするしかない。泳ぎ釣りも、夏場の本シーズンだけにしておこう。

いつも思うのは、「密漁者はほんとカンベン(自覚がないのが一番厄介)」「漁業権対象の品目ぐらい、知っといてほしい」ということだろう。あとは、「自分自身、潜れる格好でみだりに海に入らない」ということも肝に銘じておこう。

季節が夏から変わった後は、SUPですね。