とりあえず正式入魂。

土曜日は、風なく、波なく、素晴らしいコンディションだった。

…そう、毎度のことながら、週末はttym通いなのである。

今回は、swimmer1000と連れ立ってSUP釣り。護岸に5時集合だったんだが、睡眠が中途半端になったので早めに家を出、4時45分に到着した。道具をそろえ、ポンピングアクションに取り掛かり、5時過ぎに合流。

エストポーチに必要なルアーと道具を詰め込み、クーラーボックスにはとりあえずの氷。艇上で出たゴミや、ローテーション中のルアーを入れておく水汲みバケツを積み込み、出艇。道具立てでトラブっていたswimmer1000が先に行っていてくれというので、お言葉に甘えていつもの窪地に向かった。

海には釣りボートとカヤックが少し。目指すエリアには人はいない。とりあえず、今日もスイミングテンヤでマゴチ狙い…から入る予定だったので、30gのジグヘッドにカニ型ワームをセットし、数投してみた。



海の様子がおかしい…というか、先々週と同じだ。水面がざわつき、ゆらゆらと現れるイワシの群れ。遠くではね、10mほど移動して連続して現れる水しぶき。

SUPの下を潜り抜ける蒼と金色の魚体。

シイラだっっ!!

マゴチを狙っている場合ではなくなったので、急遽、先々週ゴマサバっちをひっかけた実績メタルジグ“ブランカ21g”をローリングスイベルに取り付け、イワシの群れの下を通す。

ぐぐっ、とメタルジグを持って行く感触。と思うと力が抜け、何回か触る感触。去年にも出会った、シイラのアタリ(というかメタルジグへの反応)だろう。イワシ群れ下のジャーク&フォール、水面下のリトリーブを何回か繰り返していると、シイラの反応は分からなくなった。

なおもイワシは消えない。イワシ下にフィッシュイーターがいると期待して、ジャーク&フォールで集中的に攻めていると、ガガッ、と何かの反応を感じた。少し聞いてみて、なおもぐいぐいと引き込む感触を感じながら、

夢の中(汗)でイメトレした合わせを入れる!

と、合わせが決まったらしく、魚が下へ下へ行こうとする。ただ、さして重たくはない。横に走るわけではないのでサバでもないだろう。青物だとしたら…っても青物釣ったことないから全然わからない。

そのまま、巻きすぎにならないように慎重に巻き上げて上がってきたものは、

35cmぐらいの、ソゲだった。

ヒラメを狙っていたわけではないけれど、イワシの下に捕食者が潜んでいたのは確かだった。エサを狙い、やや中層付近まで浮いてきていたのかもしれない。

二枚目のソゲを狙ってメタルジグを落とし続けてみたが、その後、ソゲが釣れることはなかった。



このあたりで、swimmer1000がSUPを漕いで遠くに行ってしまってから、夢のような時間が始まった。

いや、何か魚が釣れたわけではない。

ただ、ただ、とにかくイワシが途切れない。

オレのSUPの周りにものすごく濃いイワシの群れが固まり、幾度もシイラの捕食シーンが展開され、数尾のシイラが悠然と泳ぎまわるのを見た。シイラ狙いに切り替え、そこまで下にメタルジグを落とさず、ある程度の層を引いてくるように動かしていると、急に強いアタリを感じた。

そして、そのまま、合わせる間すら与えられることなく、何をどうしようという考えが浮かぶ隙すらなく、一瞬のうちに力が抜け、ソゲを釣り上げた実績ルアーは数メートルのPEラインとリーダーごと海底に沈んでいった。



再び何か起こるかと、リーダーを結びなおしているうちに、夢のような1時間は過ぎ去って、二度と戻ってこなかった。イワシの群れはどこかに泳ぎ去り、シイラの姿も、水が跳ねる音も、感じられなくなった。

そのあとはいつもの通りの平凡な時間がやってきた。マゴチ狙いでワームを投げ続けたけど何もあたることはなく、そのうち漕ぎ疲れたswimmer1000が帰ってきた。

舌平目つかみどりも不発。マゴチ目視もできず、真蛸は相変わらず裏切らない(苦笑

そんなこんな、泳いだり沖提周りで魚を観察したりして、今日のSUP釣りは終わっていきました。

さぁて、勝負はここからだ。

来週、イワシの群れが残っているか抜けてしまっているか。台風の影響があるかどうか。どんな釣りを展開したらいいか。

想像するのも面白さのうち、と、また一週間を頑張って過ごし、働こう。

週末はまた海が待ってくれて…いるといいなぁ。



釣れてくれたソゲは海上で血抜きし、家に帰ってから冊にとって翌日刺身にした。

ちょっと薄く作りすぎた。