ついに来たか。

定期人事異動で、中心地に転勤になった。

ただ、仕事内容は今までのものと似通っている(と思う)ので、車で1時間半かけて通えばいいやという思いだった。電車でも行けるわ、とも思っていた。

ところが、相方も同じエリアに転勤になってしまった。しかもかなり激務のところらしい。普通に考えてみると、朝の6時半には家を出、帰ってくるのは9時すぎだろう。事情を知っている同期Qからは、「引っ越して来い」「海好きもたいがいにせいよ」と言われた。まったく、その通りだと思う。

夫婦二人で同じエリアに転勤にしてあげましょうという配慮があったのだと思うが、すでに、今住んでいる田舎の町に、生活の拠点を定めようとしていたぐらいで、まったくもって、完全に裏目に出ている。普通に考えれば二人そろって引っ越し…ということになると思うけど、未練たらたらだ。ただ、オレは単に海が好きで海の近くに住んでいたいというだけだけど、相方は、社交ダンスでつながった地域の人間関係があるから、それを考えると簡単にそれを断ち切る“引っ越し”という選択肢はなかなか勇気がいるだろう。

組織人なので、決められたことには従うしかない。

選択肢は2×2で4つ。当面の居住地と、最終的な居住地だ。

当面今の町に住んでがんばって通うか。勤務地に近い街に引っ越して少しでも楽になるか。

今の町で永住する覚悟を決めて家を建てるか(その場合は戻ってこられるよう努力を惜しまない必要がある)。転勤を理由にしてまっさらにするか。

どっちも決断するのはつらいし、まだまだどうなるかわからない。とりあえず、ひと月ほどは通えるかどうか試してみようと相方と話している。

先立つものの計算も必要だから、残りの10日間で少しでも将来の方向性を見つけないといけない。

10年間、ぬるま湯というか、幸せな環境にいたのだなぁと、改めて思った。